「いいじゃん、仲良くしよっ」
遊花は僕の気も知らずに無邪気に遊んでいるように見える。
「いや、あの、その…」
同級生とは思えない幼さの残る表情と同級生とは思えないお乳の大きさのギャップがどうにも僕を混乱させるのだ。
「えと…、もしここで誰か他人が来たらどうしましょう? だから駄目なのです。こんなところで不純な行為はっ」
かなり焦っていることが自分でもよく解った。
「大丈夫だって。鍵もかけてあるし」
「でも、でも部活が終わる時間ですよ? 誰か来ますわよ。開かないって外で騒ぎになるかも」
僕はするりと遊花の魔の手を潜って逃れ、マットの上を座りながら移動した。
「騒ぎは好きだね! 鍵が壊れて閉じ込められたってことにしよう。きっと面白いよ」
「バレますって!」
「エロエキサイティングだね!」
遊花は僕の逃げ道を塞ぐように膝立ちで移動してくる。
「ドキドキしてきたー。ほら」
「わあっ」
遊花が僕の手を取って自分の胸に触れさせた。ぷにゃんと制服越しに柔らかい感触が指先から全身に伝わってくる。ひときわ脳と股間に血が巡る。
むくりと僕の本能が目覚めかけていた。
ぷにぷにっ
柔らかくて温かい。これが女子のおっぱいというやつか。おっぱいタッチ初体験だ。
ぷにぷにぷにんっ
「うぐっっ!? それはいけないです。遊花さんっ」
僕が男だとバレたら確実に命はないだろう。
「曜子ちゃんと私の仲なんだから、遊花ちゃんって呼んで」
ほわほわと頬を赤らめた遊花。艶のある声。息が熱い。ほんのり開いた口の中で唾が糸を引いて欲情していることが伝わってくる。
彼女は僕のもう片方の手を握ろうと手を伸ばしていた。だが僕は両手をすぐに引っ込めて逃げに転じる。低い姿勢で遊花の脇腹の横をすり抜け、脱出を試みた。
「どこ行くのっ」
「ぁぐ」
足首を掴まれた。それはまずい。遊花のポジションから僕のスカートの中が丸見えになる。
今日は唯々野さんの指定でピンクホワイトの鋭角なパンティを穿いてきた。
「ネーチャンええパンツ穿いてるやないのっ」
「見せもんじゃないですわッ」
僕は顔を真っ赤にしながら足をバタつかせて遊花の魔の手を振り切ろうとしたが、それでも絡みついてくる。本当にしつこい。
「あたしのパンツも見せてあげるから、ね?」
「ね? じゃないですわっ。不健全少女!」
僕は身体を回転させ、仰向けにして遊花の手を捻って振り解かせた。だが彼女は次の手を考えていて、すぐに飛び上がってダイビングしてくる。
「曜子ちゃーん。いただきまーす」
「ルパ●三世みたいに言わないでっ」
僕はさらに身体を回転させて危機を回避した。ごろりんっとお互いに転がって勢いで起き上がる。
これは危険信号に違いない。遊花の目がハートマークになっていた。
コメント